コラム〜宮崎駿監督の凄み

あるドキュメンタリー番組の、宮崎駿氏のインタビューでの言葉が忘れられない。

「経済や政治や消費生活や日常を串刺しするような作品、あるいはそんな世の中の薄皮を一枚一枚はがすような作品・・・というアプローチもあるが、これからは・・・世の中の見えている部分の裏に存在している、見えない部分の量や深さを、感じさせる作品をつくることが大切。どす黒い闇の深さを想像できるような・・・計り知れない底の深さをかいま見るような・・・そんな作品」。

やはり彼は、我々には到底辿り着けない領域で発想しながら、とてつもない「深み」と「質量」を自らの映画に投影している。宮崎アニメは、人間の潜在意識と奥深い闇の世界をつなぐ、そんな不思議な作用が働くからこそ、「凄み」があるのかもしれない。

先日、ジブリ映画の復刻上映で、久々に「風の谷のナウシカ」を見た。1984年に公開された映画なのに、全くテーマが色褪せない。恐るべし宮崎駿監督。彼は、未来からの使者なのか?

「深み」と「凄み」の表現。僕もぜひ、見習いたいと思っている・・・そしてインタビューBARにおいて、深みと凄みのある人の人生をストーリー表現してみたい。

Text by 濱本益元

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